わかった気になっていたけど
コンデンサーマイクをライブで使いたい

いつものスタジオライブの機材を見直してみようと思いました。
ボーカル用&アコギ用のコンデンサーマイク、ミキサーなど
ヨイショヨイショと運び込み、いざセッティング。
この時までは、
たとえ安くても、一応コンデンサーマイクなんだから
アコギの音に臨場感や迫力が出るだろうと信じていました。
自宅録音(DTM)環境では、ソコソコいい音で録れていたので
多少はレベルアップするだろうと考えていたのです。
DTM(自宅録音)との違い

持って行ったのは自宅録音(ヘッドフォン環境)で使っていたラージ・ダイヤグラムのマイク。
実際に音を出してみて、まず愕然としたのは、
スピーカーから出る音をかなり拾ってしまうことでした。
コンデンサーマイクには指向性というものがあり、
周囲の音を細かく拾ってしまうマイクはとても使いにくいものでした。
考えれば当たり前にわかることなんですが、
わかった気になっていると(以前の良かった経験などで)
その当たり前が見えなくなってしまう。
スモール・ダイヤグラムのマイク

行き詰って迷走すること約2時間・・・。
サウンドの調整は変数が多いので、
「何をいじったら何がどう変わる」という結論までには
あれやこれやの試行錯誤を繰り返すことになります。
見かねたスタジオの主が助け舟を出してくれました。
ご自身のレコーディングで使用しているスモールダイヤグラム(単一指向性)のマイクを貸してくれたのです。
ライブでコンデンサーマイクを使うことのデメリット(自分はメリットしか見えていなかった)や必要性、マイクで演奏そのものが良くなるわけではないということ。たくさんの気づきをいただきました。
それからさらに2時間、トータル4時間をかけ(笑)、なんとかセッティングを終えることが出来ました。
ムダと気づき

「迷走していた2時間は時間の浪費だったのか?」
と帰り道に考えました。
いやいや、
「必死で迷走したから気づきに出会えたのだ」
わかった気になって、逆に見えなくなっていたことに気づけたこと。
それが大収穫だと思えた次第です。